仕事に行きたくない

数字に厳しい上司のもとで、何のために働くのだろう

サラリーマンが追われる「数字」。特に株式会社は営利追求が目的なので、数字を追わなければならないのは至極当然です。しかし、「数字」だけ厳しすぎる上司のもとで働く部下は、果たして幸せなのでしょうか?

 

企業は三方良しでなければならない

今の滋賀県周辺は、その昔「近江(おうみ)」と呼ばれていました。その地区の商人を近江商人(おうみしょうにん)と呼び、彼らは大きな財を築きました。近江商人の血を受け継ぐ、大手企業の代表として「伊藤忠商事株式会社」という会社があります。伊藤忠商事株式会社の創業者である「伊藤忠兵衛」も近江出身の商人です。

近江商人は、麻布を天秤棒につり下げて全国へ行商しました。近江商人のほとんどが日本各地を自分の足で歩いて回り、各地の需要や価格などの差の情報を仕入れ、各地に代理店のようなネットワーク網を敷き、日本各地で商売をしました。近江商人は「商品やサービスを売る人も、それを買う人も双方が幸せになる商売を行うべきであり、その行動によって社会がより豊かになること」が大切だという商売の思想・理念を持っていました。

これは、現代のビジネスモデルにおいても重要な考え方です。三方良しの「三方」とは「買い手良し売り手良し世間良し」全て幸福であるべきだという考え方です。

「企業生存率」という指標がありますが、新しく会社を立ち上げて、20年後にその会社が生存している確率は驚異の0.4%という統計もあります。例えば1000社会社をスタートし、20年後には4社しか存続していないという計算なのです。

もしあなたが働く会社が営利(数字)ばかりを追求している企業の場合、そのうち企業そのものの存在価値が社会から断絶され、倒産に追い込まれてしまうのです。

考えてみてください。あなたの上司は「自分の会社の社会的価値・存在意義について、あなたやあなたの周りの方へ話してくれますか?もしくは、それを本気で伝えてくれる場所や時間はどれ程度ありますか?

・単に売り手目線だけ。数字にだけ厳しい上司か?

三方良しのビジョンを明確に示しながらも、数字にも厳しい上司なのか?

もし前者であれば、とても危険です。部下は「数字だけ」に囚われてしまうことでしょう。もし後者であれば、あなたの上司は尊敬すべき方だと思います。あなたの会社の上司の考え方や発言・行動をもとに、企業全体の同行の見極めが重要です。

 

数字は顧客からの通知表でありプロセスに過ぎない

通知表といえば学生の頃、あなたの勉学に向かう態度・点数・評価が「数字」として示されていたものだと思います。定期テストの点数をもとに評価が算出されていながら、授業態度・取り組む姿勢も加味しながら評定が決められます。

極論、企業の営業成果は「顧客からの通知表」なのです。

例えば去年の同時期と売り上げを比較した場合、「昨対120%で売り上げがアップした」と表現します。言い換えれば「去年の自分たちより120%、お客様に喜んでいただいた。」というKPI(プロセス)なのです。顧客が、営業活動にどれくらい満足いただけたかという指標のひとつとして考えます。

ですが、数字に厳しい上司のほとんどが「去年より120%売り上げが上がった。収益アップした。」これがKGI(ゴール)として考えられているのです。営業成績を追求するのは、あくまで手段であり、プロセスでしかありません。本来、企業が目指すべきゴールは「企業理念の実現」なのです。

一人ひとりの職場の仲間の価値を、数字だけで評価してしまうのはとても悲しい事です。

あなたがもし、今の仕事を「何の為にやるか目的がわからない。」という考えに陥っているなら、もう一度あなたがその会社に入社した理由を思い返してみましょう。きっと、その仕事に興味や社会的な価値を感じて応募したのではないでしょうか。

何度も言いますが数字はあくまで、「顧客からの通知表」です。企業は本来、様々な理念や思想のもとに集結した仲間の集合体です。あなたの上司は、1週間のうちどれくらい会社の企業理念を語ってくれますか?そして、あなた自身は、会社の企業理念をどれだけ語れますか?

 

今の仕事はあなたの成長に繋がっているか?

今の仕事を通じて、あなたは成長を実感できていますか?数字ばかりに気を取られ、自分の存在意義を押し殺してはいませんか?

あなたの上司がもしあなたより先輩だとすると、きっといつの日かあなたより先に職場をリタイアなさるのです。そうすると、次のリーダーはあなた自身が担う時がくるかもしれません。いつでもリーダーとして部下を育成・支援する準備はできていますか。または、その為に日々成長を実感していますか。入社してから、今日に至るまでにあなたはどれだけたくさんの業務を遂行することができるようになったでしょうか。振り返れば、たくさんの経験値を積んできたはずです。

企業の社員として労働する醍醐味として、「自分自身が成長できる」ことが挙げられます。しかし、利益至上主義の企業だと「利益を追求するノウハウ」を得ることは出来ますが、大なり小なりその程度です。

あなたの成長こそ企業の成長に比例します。もし現在、成長を実感できていないのなら、成長を実感できる環境に変える勇気が必要です。

 

さいごに

あなたの職場の上司・同僚・部下が「売り上げ」や「数字」のことしか語らないなら、あなたが勤めている企業は危険でしょう。企業の体力が続く限りは繁栄するでしょうが、市場の変化は急に訪れます。「利益至上主義のみ」の企業と感じるなら、他の会社をリサーチしておき、あなたの能力を潰してしまわないよう、準備を進めていく必要があります。

仕事は、自分の生活を豊かにする為の手段であり、その社会活動を通して社会貢献することに、働く意義があるものです。それすら感じなくなってしまったり、見出せなくなっている企業は手遅れです。

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