仕事辞めたい

35歳以上だけど転職して仕事(会社)辞めたい/転職ボーダーラインの突破方法

リーダー、主任、係長、課長、部長など責任ある役職を任されている人が多いのが35歳以上の世代ですよね。働き盛りだからこそ、もし仕事を辞めたら…と考えると、不安な点も多いのが悩みの種。

「でも、仕事を辞めたいな。」と考える責任世代のみなさん。

そんな悩みや、活かせるポイントをここで一度、棚卸しましょう!

35歳以上で仕事を辞めたいけど不安

収入が下がる可能性が心配

35歳まで働いているとすると、年齢に応じた「年齢給」や「職能給」など、年齢に比例した基本給の制度をとっている企業はたくさんあります。終身雇用の文化が給与制度に残されているんですね。これらは年齢や最終学歴に応じて給与基準が一定に定められている為、仕事を辞めて転職したとしても、大なり小なり若手よりも給与は支払われることでしょう。

収入が下がってしまう一番大きな要因は「給与手当の削減」です。例えば、役職手当や資格手当などの各手当は、職が変わることでリセットされてしまう為、所得が激減してしまう可能性はあります。

また、それらの給与手当を、前職の金額まで取り返すには、非凡な努力と、時間を要します。キャリア転職で無い限り、その役職は保障されていません。具体的に、前職で課長職の命を受けるまでに5年要したとしても、転職先で同じ5年で課長職をやれるようになる保障はありません。また、なれたとしても相当の時間を要する可能性があるわけです。

そうなると、心配なのがその間の役職手当も保障されません。その間の大きな手当収入は無いままですので、大幅に収入を下げ続ける時期が過ぎていくだけです。それらを取り返すには長い年月がかかりそうですね。

一方、現職で手当がほとんどついていない場合は話は変わります。給与手当が手薄な場合だと、転職したのちにも基本給は年齢や最終学歴などである程度は約束される企業が多いわけですから、今まで少なかった手当の差で収入アップが見込めるわけです。

35歳を過ぎて転職を考える場合、今の給与の内訳をきちんと整理し、転職したのちにそれらの評価額がどれくらい変動するのか。ある程度予測して転職活動を進めるべきです。もちろん転職理由として、「お金」が全てではありません。しかし、「少しでも収入を下げたくない。」と考える方の場合、転職先で収入の変動がどれほど見込まれるかは、予測しておいたほうが賢明でしょう。

 

キャリア形成は、はじめからやり直し

チームリーダー、主任、係長、課長、部長など企業にはそれぞれの役職(=キャリア)がありますよね。これらの目に見えるキャリアの他にも、「この仕事はこの人の専門分野」と言われるような「得意分野」により、専属で任せられている仕事も同じくキャリアと呼んで良いのかもしれません。

それらのキャリアは、転職して仕事を変えた途端、全てリセットされます。キャリア形成ははじめからやり直しです。前職でやり遂げてきた仕事の成果は、職場が変われば全く意味を成しません。全てリセットされ、転職先では中途の新入社員として扱われるのです。

転職したら中途社員は、みな「これからのあなたの働きぶりや態度」で評価をします。

前職先で成し遂げてきた仕事の成果には固執せず、新しい気持ちで仕事に臨むことが望ましいですね。

 

家族に心配をかける

35歳を過ぎれば、会社でも家庭でも責任がある年頃。仕事を辞めると家族に相談すれば、きっとみんな心配するでしょう。なぜなら、収入が減ることで今後豊かに生活できなくなるのではないか。という不安が生まれるからです。

家族としてはその次に「なぜ転職するのか」という理由が気になります。仮に収入が減るとした場合、それでも仕事を変えることであなたが何を得ようとしているのか気になるものです。

きちんと家族に転職する理由、転職後考えられる収入変動の金額を丁寧に説明しましょう。不安が解消されないまま転職を決断した場合、周囲の家族の不安は不満へと変わってしまい、家族関係に亀裂が生まれてしまいます。今よりも待遇や環境を良くするために仕事を変えるわけですから、家族の協力無しでは上手くいきません。

家族がいる場合、事前にしっかり相談や情報を共有しながら転職を進めていきましょう。

 

人間関係が形成されるまではストレス過多が心配

職場が変われば、そこで働く上司や同僚はこれまでと一気に変わります。35歳を過ぎて転職するとなれば、上司や同僚も自分より年下の人ばかりという環境もあるかもしれません。

年下の上司からズバズバ指示を出されたり、年下の上司からフランクに話しかけられるわけです。もちろん仕事上、年齢は関係ありませんが、そんな環境に果たしてあなたは絶える事ができるでしょうか。もし、あなたのプライドがそれを許さない場合、自然とストレスが溜まり、イライラしたり、もどかしさを抱えたまま仕事をすることになるでしょう。

ストレスを抱えていると、それらがあなたの周りの友人や家族にも悪い影響を与えかねません。家に帰っても家族にキツクあたってしまったり、優しくできなくなるわけです。「転職なんてしなければよかったのに。」と家族に思われてしまっては、本末転倒です。

このようにストレスを溜めてしまう可能性がある場合、そのような事態が起こりうる。という覚悟とメンタル面の準備が必要です。

職場の人間関係はコミュニケーションが大切/ボケとツッコミで風通しの良い職場環境へで紹介したことがありますが、職場の人間関係はコミュニケーションがとても大切です。新しい職場や、人間関係でストレスを溜めてしまい、失敗しないよう心がけたいですね。

 

 

本当に仕事を辞めて転職するべきか、一度立ち止まって見極めること

35歳を過ぎて仕事を辞め、転職することはたくさんのリスクがあります。本当に仕事を辞めて、転職するべきかきちんと見極める事が大切です。前章で述べた、35歳を過ぎて仕事を辞める時の注意点は以下の通りです。

  1. 今の収入より下がる可能性がある
  2. これまで積み重ねたキャリアは無くなる可能性がある
  3. 家族に心配をかける可能性がある
  4. 人間関係でストレスを溜めてしまう可能性がある

キャリアや役職をそのまま引き継いでヘッドハンティングされた場合を除いて、35歳以上の転職組を正社員として受け入れている企業は極めて少ないです。

なぜなら、若手のほうが会社への忠誠心を高めやすく、素直に経営方針を叩き込むことが出来るなど、マネジメント面で利点が多いと考える企業が多いからです。35歳以上の転職の間口は狭き門なのです。

本当に今、あなたが仕事を辞めて転職の道を決断すべきか、まずはセルフチェックをおすすめ致します。

仕事を辞めるor転職基準のチェックは仕事を辞めたい気持ちが人生史上最高ならこれを読め!『転職虎の巻』の記事にまとめています。簡単にチェックできますので、ぜひ、参考にして本当に今の会社を辞めるべきなのか。慎重に見極めてアクションして下さい。

 

 

35歳以上で転職する時に気をつけるべきポイント

企業は即戦力を求めている

多くの企業では、即戦力となる人材を求めています。特に35歳を過ぎた年齢の人材の場合だと、履歴書を送った時点で落選する場合が多いのです。これは会社の人事担当の「若手のキャリア形成を推奨していきたい」という方針で、一定以上の年齢を重ねた新人は採用しないと判断している企業がほとんどなので転職事情は厳しいです。

転職市場で年齢の目安は18歳~35歳まで。35歳までがボーダーラインとして、育つ見込みのある年齢だと考えられているのです。私自身履歴書の年齢だけで判断するのはいかがなものかと疑問に感じますが、企業サイドは吸収力がある素直な社員の方が、会社への忠誠心を高めやすく、会社の色に染めてマネジメントしやすいと考えているのです。

 

転職は、もう失敗が許されない

35歳を過ぎて仕事を辞めるとなると、生活の為に転職活動は必須ですよね。しかし、次に転職した先がもう最後の転職くらいの覚悟を持って、次の仕事を見つけなければなりません。

35歳を過ぎた転職はもう失敗が許されません。

先程の章で述べた通り、35歳を過ぎると企業は年齢によって入社を制限することが多くあります。入社する為のハードルが高いので、簡単にパスすることが難しくなります。

収入アップや更なるキャリアアップを望んで転職する場合、それを実現するには相当な年月の時間が必要ですよね。35歳を過ぎて転職した後に、また会社を辞めるとすると、その時間の余裕がなくなり、更なるキャリアアップの時間が不足してしまいます。

次の転職を最後と決めて前に進むべきです。

 

 

転職ボーダーライン35歳に打ち勝つためには?

35歳を過ぎて転職する場合の狙いどころは「同じ職種のライバル企業」です。ポイントは以下の通り

  1. 即戦力として活躍できる
  2. 経験がある為、育成の必要がない
  3. ライバル企業のノウハウを持っている

以上のポイントを強みとしてアピールしましょう。企業は即戦力を求めています。なぜならお金や時間などの経営資源を費やすことなく、高いパフォーマンスを発揮するからです。即戦力は会社にとって貴重な存在なのです。

 

即戦力として活躍できる

前職で経験した職種であれば、新しい職場でもそのノウハウを生かすことができます。

例えば「営業職」の場合だと、顧客へアポイントの取り方や、アプローチのかけ方、ニーズを広げる効果的なヒアリング、顧客のニーズや潜在ニーズに刺さる提案力、クロージングやアフターフォローのやり方など。営業職の基本スキルは前職で習得しているはずです。

転職先が同じ「営業職」なら、売るべき商品やサービス知識の習得、会社の方針、市場の傾向などは変わりがありますが、基本的な営業スキルは前職から引き継いで活かすことができるのです。ゲームで例えるなら『強くてニューゲーム』です(笑)物語終盤でしか手に入らない最強の武器を、物語のはじめから使えるような感覚です(笑)

前職で得た自信のあるスキルを、転職先でも唯一無比レベルで活かすことが出来れば、十分転職先の即戦力として戦えます。しかし、即戦力として活躍する為にも前職でスキルを目いっぱい磨いておくことが必須です。

 

育成の手間がいらない

昔から経営者の経営資源は「人」「金」「モノ」と言われてきましたよね。しかし、昨今はそれに加えて「時間」「情報」も重要と考えられています。特に「時間」は、全ての人に与えられた唯一平等な経営資源です。この「時間」の概念が、35歳以上で強みを生み出すことが出来る武器に変わるのです。

例えば、立ち上げ予定か立ち上げたばかりの新事業やベンチャービジネスなど。これらの仕事には新人を育成する時間やお金の余裕がありません。さらに、ビジネスの失敗も許されない過酷な状況です。また、即戦力となりうる人材を急募するパターンが多いので、35歳以上でも経験豊富な人材はノドから手が出るほど欲しいものです。

立ち上げたばかりの事業や会社を狙って、自身の即戦力スキルや育成の手間がいらないというメリットを売り込むと、企業サイドは、年齢<経験を買ってくれることでしょう。

 

他社の経験やノウハウを持っている

経営者の経営資源である「人」「金」「モノ」「時間」「情報」のうち、「情報」に目をつけて自身を売り込むのも大切な戦略です。

例えば、ライバル企業の中で業績不振で伸び悩んでいる会社がある場合、圧倒的に不足しているのは「経験やノウハウ」です。もしあなたが他社で成功した事例を持ち合わせているのなら、その「経験やノウハウ」はライバル企業にとっては巨万の富を生む大切な「情報」に変わるかもしれません。他社を知っているあなたは、ライバル企業を客観的な目線で評価することが出来ます。そのうえで不足している点や課題を補足することが出来れば、ライバル企業の株と問題を解決したあなたの株が一気に急上昇し、一気にキャリアを掴むチャンスを得るかもしれません。

他社での経験やノウハウを、ライバル企業へ転職して持ち込むことで、年齢の壁をぶち破るという戦略です。

※無論「情報」は大切な経営資源ですので、情報を共有する場合、事前にコンプライアンス違反に抵触しないかご確認・ご注意願います。