天職を見つける

学生の頃、アルバイトで学んだこと

アルバイトをはじめたきっかけ

高校を卒業し、大学生活は実家を離れて一人暮らしに。進学先の大学を選んだ理由は、「バンド活動で有名なバンドがそこにあるから。」という楽観的な理由でした。(今でもこの選択に後悔は無い)

このバンド活動で出会った女性のセンパイに紹介を受け、18歳ではじめてアルバイト生活をスタート。そこは「ザ・家族経営スーパー」でした。父が社長(兼店長。以下店長と呼ぶ)・母は専務・娘は学業と並行しながらお店の手伝い。あとはパート・アルバイトスタッフで運営していました。大学の講義が終わった18時頃、大学の駐輪場から直接アルバイト先まで自転車をこぎます。到着したら、汗だくで身支度して、レジのお金を数えて、気の強いパートのおばちゃんから昼間の引き継ぎを受けて、アルバイト開始。だいたい夜の22時過ぎまで働くという流れです。

 

毎日とにかく早く帰りたかった

アルバイト代を毎月いただきながら生意気ですが、とにかく毎晩早く家に帰りかった。

夕方18時以降のアルバイトのメンバーは全員大学生の4名で毎晩稼働していました。家族経営ですが、夜間はさすがに一家で晩飯の時間帯で、店長不在の時間帯も多くありました。閉店間際に店長が店に再び現れ、BGMに蛍の光が流れ始めたらレジを締めて営業終了。という具合です。

夜間はほとんどお客様が入ってきません。警備員の仕事終わりのおっちゃんが惣菜を買いにくるか、常連のじぃちゃんが飲み物を買いに来る程度です。酒類を取り扱っていなかった為、酒を飲みたいお客様はほとんど門前払いです。ほとんどの時間を「商品陳列」「商品棚の掃除」「たまにレジ打ち」に費やして一日が終わっていくのでした。夜間の個人経営のスーパーですから、この時間は無法地帯です。アルバイト仲間と談笑しながらただ時間だけが過ぎていく。「暇の極み」です。

今思えば、自分自身の成長の機会が少なく、やりがいを実感できなかったことが、早く家に帰りたいと思っていた要因です。

アルバイト中20時ごろになると、アルバイト仲間同士で「早番」を決めるクジを作っていました。皆で一斉にクジを引いて、紙に「早番」と書いてあれば、1人だけ早くバイトから上がれる運命のクジです。これに私は情熱を燃やしていました(笑)

4人に1人なので確率は25%。早番を引き当てた時は、幸福感に満ち溢れ、帰宅後何をしようかウキウキしていました。しかし、ハズレた場合は最悪です。気分は刑期が延長された囚人のように、ラストまで労働します。

当時、このアルバイトにモチベーションは全くありませんでした。

 

昔の話は聞きたくなかった

バイト終わりにレジを締めた後、店長に1日の売り上げを報告に行くわけです。その後、店長が売上金を確認し、保管する。という仕事の流れでした。

ここで、毎回面倒だったのが「店長の昔ばなし。」

「昔は売り上げが良かった」「昔はアルバイトの奴らももっと自発的に売り場を考え、動いていた。」「昔はもっと仲が良かった」「昔はまだ客が多かった」「昔はうんぬんかんぬん。」

最初は社会人として、当時の人に負けないように頑張ろう。なんて思っていましたが、何度も何度も同じむかしばなしを聞くうちに、頑張る欲は無くなりました。それからは毎回、眠たい目をこすりながらむかしばなしを聞いて、武者修行のように耐えていました。今だからこそ、当時の店長に私は言いたい。

私は企業が生き残る為には、「時流の変化に即応すること」が重要だと考えます。店長。昔の話ばっかりして過去に囚われていては、貴店は近い将来潰れますよ。


アルバイト仲間の仲は良かった

囚人のようにラストまでバイトをした後、月に数回のペースでアルバイト仲間で近くのファミレスや家や居酒屋に集まっていました。店長の文句を言いあってストレス発散したり、将来の夢について語り合ったりしました。

誕生日には、お互いにあの「早番」を譲り合ったり、ケーキを買って誕生日を祝ったりと良好な人間関係でした。センパイが卒業と同時にバイトを辞めていくのは悲しかった思い出もあります。

そんな方々のお陰で、私はやりがいのないアルバイトを2年以上も続けて頑張ることが出来ました(笑)

 

アルバイトを辞めるきっかけ

大学3年生になること、いよいよ就職活動が始まります。更に、目的もないままダラダラと大学生活生活を過ごしてきたツケが、この時ダブルで私を襲いました。

卒業までに必要な取得単位は私の場合、124単位でした。3年次が始まった当初、過去二年間で私はたったの40単位しか取得していませんでした。卒業まで残り84単位。背水の陣です。学費を工面してくれている親に合わせる顔がありませんでした。

毎日、アルバイトをして夜遅くまで過ごし、土日は好きなバンド活動に専念。いつしか肉体的疲労で、学業を後回しにして無断欠席を連発していました。

それを言い訳に2年間浪費してきたワケですが、ついに私は覚悟を決めなければならない時期が来ました。

生活は少し苦しくなるけど、人生の大きなターニングポイントです。その為にはアルバイトを辞めて、ライフスタイルを改善させるほうが先だと決断したのです。

「今月いっぱいで、私はここを辞めます。」

店長には、決意した翌日にすぐ伝えました。専務には風の噂で耳に入ったようです。

 

一生忘れないセリフ

就職活動と単位取得いう私の人生が賭かった頃、アルバイトを辞める意思を店長に伝えました。また、その話は父:店長から、母:専務へ話が回りました。意思を伝えてから数日後、いつもどおり自転車でアルバイト先に出勤した私に、専務が開口一番言いました。

「あんた辞めるらしいね。この仕事を続ける力が無いなら社会に出てから通用しないよ。」

いただいた激励の言葉はきっと一生忘れません。

自分の意思で、自分の人生を真剣に考えた結果アルバイトを辞める決断をしました。当時の専務の言葉は私のマトを得ていなかった為、何も感じませんでした。

しかし、徐々にはらわた煮えくり返るような気持ちに変わり「必ずコイツを見返してやる」というモチベーションに昇華されました。

 

反骨心がモチベーションに

スーパーのアルバイトを辞めてから、まずは必死に自分を見つめなおしました。自分の強みは何か?将来どんな人生を送りたいか?5年後・10年後の自分はどうありたいか?

その為に、今やるべきことを紙に書きだしてみました。

  • 残り84単位を2年で取得する為に、毎日講義へ通う(当然)
  • 必ず4年生で卒業する
  • 講義を聞く時は必ずノートにまとめて確実に学習する
  • 講義内容は復習に専念する。(予習はする時間が足りない)
  • 就職活動のスケジュールを緻密に計画し、大学の講義と就職採用試験がブッキングしたら迷わず採用試験を優先する(チャンスは少ない)
  • 自分の強みを生かせる企業へ就職する(BtoCビジネスの方が性に合っている)
  • 毎日8時間は必ず寝る。(身体がもたない)
  • 実家で思う存分リフレッシュする(社会人になれば夏休みは二度と来ない)

これまでアルバイトに割いていた時間を全て自分の将来の為に計画しました。小さな行動目標を立て、そのタスクをどんどん消化していきました。

ただ単に生活費を稼ぐアルバイトからは一転。自分の人生を左右する有意義でスリリングな2年間を過ごすことが出来ました。

結果として、4年次前期に見事志望していた企業の内定を得ることが出来ました。

さらに、4年の後期にギリギリ124単位取得も達成!(実は最後の追試で4単位滑り込みセーフだったのは秘密。)

アルバイトを辞めてから、私の人生は好転しました。あの時、アルバイトだけに学生生活全てを投じず本当に良かったと心の底から感じております。今の私があるのは、あの時の決意のお陰です。

当時、専務からいただいた「あんた辞めるらしいね。この仕事を続ける力が無いなら社会に出てから通用しないよ。」という言葉に火が点いて、反骨心からモチベーションに繋がっていたのだと思います。ありがとう専務!笑

 

最後に

私の場合は、辞めざるを得ない理由(大学卒業できないフラグ)があって、なくなくアルバイトを辞めました。しかし、退屈なアルバイトに無駄な時間を割いてしまったのは事実です。暇な個人経営のスーパーのアルバイトで成長を感じることはほとんどなかった。

当時、もっと有意義なアルバイトを体験していたなら、私の人生や価値観はまた違ったのかもしれません

これを読んでくださっている方は「アルバイトや仕事を辞めようかな」と考えてらっしゃる方がいるかもしれません。私は「あの時、別のアルバイト先ならもっと成長出来たのではないか。」という後悔がありました。2年という年月を暇なスーパーで浪費しました。多少のお金は得ましたが、多くの学びは得ていません。

つまらないアルバイトでストレスを溜め続けたり、諦めてそこでばかりアルバイトをしていると「周りが見えなくなる」ものです。また別のアルバイト先を探して、面接して仕事を覚える方が面倒だなぁと感じてしまうのです。その結果、今のアルバイトを続けている方が「楽」になるのです。「楽」は成長を生みません。

ぜひ、もっと周りを見てほしい。私は失敗したから。

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私が学生だった約10年前はアルバイト先のサイトなんてごくわずかでした。しかし、今はスマホが普及し多くの方がネットに触れる世の中へ変わりました。当時、こんなサイトがあれば良かったな。

今回の話から10年近く経ちますが、私は今、志望した企業へ就職し、その後結婚し2人の子供も生まれました。役職も変わり現在所属長として、アルバイト時の店長と同じようにマネジメントを主な業務としています。

今となれば、当時の店長に申し訳なかったなぁ。

学生がやるべきことは「学生の時にしかできない事をやること」です。学生のうちに、時間を未来に投資し、社会に出た時にその投資が収入として返還されます。「アルバイトで社会経験を豊かにする」というのも学生時分にしかできない未来への投資かもしれません。

アルバイトをする・しない関わらず、自分の成長に繋がる事を学生のうちにはやるべきです!