仕事辞めたい

中間管理職の私がストレスで仕事を辞めたいと思った体験談

どうもこんにちは。本サイトの管理人 サイファ(@saifanet)と申します。

私は大学卒業後に新卒入社でとある企業に就職しました。その後数年勤めあげて、某ショップの店長をしばらく経験させていただきました。妻と共に2人の子供を育てる、一馬力サラリーマンです。私の詳しいプロフィールはこちらからどうぞ。

 

今回は『中間管理職の私がストレスで仕事を辞めたいと思った体験談』について取り上げます。

会社に入社して間もないころ、出世欲の強い私は「いつか必ず所長(店長とか…)になって、この会社をもっと強くする!」という野望を持っていました。

上司からの厳しいノルマも、厳しい指導も「今に見ておれ…」という反骨心で必死にもがいて、プレイヤーとして結果を残し続けてきました。

必死に結果を残し続けてきた結果、功績を認められてチームリーダーへ任命、チームリーダーになってから、野望への炎はさらに火力を増して頑張りぬいた結果、はれて所属長になる事が出来ました。

もちろんそこまでには、他の同僚には負けないと自負する並み大抵じゃない努力をしてきました。その取り組みが結果を残し、大きな自信へと繋がりました。

「さぁ、これからは会社を更に強くする時期だ」

しかし、そこで私は大きな問題に直面しました…

中間管理職はプレイヤーではない

中間管理職に求められる能力は「マネジメント」です。これまで私は、プレイヤーとして自分自身で顧客と商談し、案件を成約いただく職務についておりました。

しかし、管理職の立場になると「プレイヤー」ではなくなります。部下の商談を、もっと効率良く成果を高める為に指導したり、コミュニケーションをしっかりとって仕事のモチベーションを高めたり、経営資源(いわゆる人・金・物など)を活用して組織全体の成果を高める為に指揮・管理する仕事です。

昨日までプレイヤーとして先頭で皆をけん引してきたのに、管理職になった翌日からは「マネジメント」を全うしなければなりません。

例えば野球だと「昨日まで4番バッターだったのに、翌日から采配の指揮を執る監督」になったようです。

自身を誇張するわけではございませんが、管理者になりたての当初、私はこれまで4番を務めていたバッターなので、人に教えるよりも自分自身でバッターボックスに立った方が、たくさんヒットを打てるから、そのほうが早く良い結果に繋がると考えていました。

ですが、いつまでもプレイヤーやコーチをやっていては、部下が育たないので、私は最初から監督業に専念しました。

しかし、管理者1年目の私に、もちろん優れた「マネジメント力」は最初から備わっていませんでした。部下に目的や戦略を指示し、仕事を任せていたところ、数カ月経ってもなかなか結果が出なかったのです。

部下のリーダーへフィードバックを行い、指導を行うもなかなか目に見えた成果向上には繋がりませんでした。

なかなか結果が出ない状況で、私は管理者でありながら責任を感じて「バッターボックス」に立ったり、或いは「打撃コーチ」に変わって、ガンガン指導を続けました。

プレイヤーコーチ監督という「三刀流」をこなしていたので、当初から肉体的にも精神的にも疲労が蓄積していました。

ただ、こんなに頑張っているのに「それでも組織の結果が出ない」のです。

これまで、こんなに一生懸命頑張って走り回っているのに「結果が出ない」のは初めての屈辱でした。

そして結果が出ない中、さらに別の問題が発生しました…

 

部下が起こした問題は上司の責任

結果がなかなか出ない中、新たに別の大きな問題が発生しました。「顧客・関連企業の信用や信頼を完全に失墜するレベル」の問題でした。

日ごろからリスク対策については、朝礼や社内ミーティングで議論を重ねておりましたが、それでもその問題は発生してしまいました。もちろん部下には厳しく、指導を行います。

さらに企業によっては、経緯書・始末書・対策書などと言うのでしょうか。それらを約1か月に渡り作成→提出→やり直し指示→作成→提出…繰り返しました。

また、上司や関連企業に謝罪の連絡や、出向いて何度も頭を下げ続けました。「申し訳ございません。」という言葉を今までの人生で一番多く発した1か月でしたよ。

「部下の起こした問題は上司が責任をとる」これはどの会社でも同じですよね。「ツライことは上司が受け持ち、華は部下が持つ。」それが美徳だと考えていました。

しかし、そうやってツライ責任をひっそりを抱えたまま、管理者という立場上、自分の上司は日ごろ現場にはいません。日ごろは自分が一番トップの責任者なのです。誰にもキツイ顔を見せる事ができず、ツラい気持ちを言えず、内臓の奥底でストレスを無理やり溶かし続ける毎日でした…

部下が起こした問題は全て上司の責任です。

私は、問題が起きた時に誰にも弱音を吐けず、ひとりでツライ想いを抱えたまま、ストレスを溜め続けていました。

 

上司から数字の圧力

「仕事を辞めたい」と考えながら、出勤すると上司から発せられるのは「数字(結果)への責任」でした。企業は営利が目的なので、言わずもがな百も承知です。

しかし、ストレスで内臓の奥底が溶けて空いた穴に、その「責任」がボクシングのボディーブローのように効いてきます。

  • なんでこの数字なのか?
  • なにが原因なのか?
  • 社員と想いが通じていないのでは?
  • お前に覚悟が足りないのでは?
  • もっと部下に気合いを入れろ!
  • お前の責任だぞ。

まだ内臓がピンピンしていたプレイヤーの頃なら、これらの言葉も聞き流したり、反骨心でファイトすることができました。

ですが、ストレスを抱えて気が滅入っている時に、同じ言葉を聞いた私の心はさらに荒れてしまったのです。

こんなにストレスを抱えている状態で、何のために働くのだろう。。

 

中間管理職は孤独

「仕事を辞めたい」と心の底から思うようになっていた頃、この悩みを部下に話すということはもちろんできませんでした。

私がツラそうな顔をしていると部下の仕事のモチベーションが下がってしまうのではないか。会社へ嫌気がさして、部下の出世欲が下がると、会社の成長に繋がらないのではないか。

悩みを打ち明けられないのは、家族に対してもそうでした。

私が仕事で悩んでいると言えば、家族に心配をかけるのではないか。休日にツライ顔を見せていたら家族も楽しくないのではないか。気を遣わせるのではないか。

周囲への配慮から、私はツライ姿を見せることなく気丈に振る舞っていました。常に愛想笑いを続け、仕事中は無理やりテンションを上げて話すようにしていました。しかし、ふと気が抜けると上の空。相手が一生懸命話している言葉も耳に入りませんでした。

中間管理職になると、誰にも相談しづらい環境になってしまうものです。

管理者の前に、一人の人間なのですから、もっと素直に周囲の人と関わりを持てばよかったな。と今になって後悔しています。

なぜなら、私は常に孤独を感じ、精神的に追い詰められていたのですから。

 

そして転職へ

誰にも悩みを打ち明ける事が出来なかった私は「仕事」や「働く」ことの目的をたくさん考えました。

何の為にこの職業で仕事をしているのか。何のために仕事をしているのか。何を成し遂げたいのか。考え抜いた答えは

極論:『家族と自分の人生を豊かにするために働く』でした。

とすれば、立場や世間体は気にせず、自分らしく働ける環境を見つけてみよう。という考えでリクルートエージェントという転職サイトに登録しました。

たくさんある転職サイトの中で、なぜここを選んだかというと

  1. 無料で登録できるから
  2. 大学卒業時にもリクルートを使っており、安心のネームバリューだったから
  3. 企業の紹介数が驚異の150000件もあり、自分にあった企業を探せる気がしたから
  4. リクルートのエージェント(転職担当者)が直接面談してくれて、可能性を広げてくれるらしいから

以上の理由がほとんどです。

実際にリクルートエージェントで転職先を探したところ、自分の前職に近い職種で能力を発揮しやすい企業(詳細は伏せます…)を紹介していただきました。

結果として、その企業に私は転職し、今はプレイヤーとしてまた思いっきり仕事しております。実際のところ、給与は前職より給与は下がりましたが(手取りで月1~2万円程度下がった)、今の会社は残業時間が前職より遥かに少なく、家族との時間が大幅に増えました(帰宅時間は前職より1~2時間早くなった)

これまでは帰宅時間が遅いため、家族そろって夕食を食べる事がほとんどありませんでしたが、今の会社へ転職したところ、家族そろって夕食を食べる日がほとんどです。家族の会話も増え、たくさん話すことで思いっきりリフレッシュすることが出来ています。

私は、中間管理職のまま神経をすり減らしてストレスを抱えながら働き続けるよりも、思い切って行動を起こして現状を変える事を選んで良かったと、今、感じています。